駒沢で夜中に歯が痛くなって、「近くの歯医者は明日まで開かない…」と不安な思いをしたことはありませんか?ズキズキと脈打つような痛みが続いて、眠れない夜はとてもつらいですよね。でも、焦らなくても大丈夫です。今夜できることと、翌朝すべきことを一緒に整理していきましょう。
夜中に突然歯が痛み出す原因として考えられること
夜間の歯痛には、いくつかの代表的な原因があります。「なぜ夜だけこんなに痛いの?」と疑問に思う方も多いのですが、それにはちゃんと理由があるんです。
虫歯が神経まで進んでいる(歯髄炎)
歯痛の中でも特に夜間に強くなりやすいのが、歯の神経(歯髄)の炎症による痛み、いわゆる「歯原性歯痛(しげんせいしつう)」です。
虫歯が進行して歯の内部にある歯髄(神経と血管の束)まで細菌が届くと、炎症が起こります。これを「歯髄炎(しずいえん)」といいます。歯科医院に来院する患者さんの動機として最も多いのは「痛みを止めてもらいたい」というものですが、この歯髄炎による痛みは、夜間に横になると悪化する傾向があります。
なぜ夜に悪化するかというと、横になることで頭部への血流が増し、炎症部位にかかる圧力が高まるためです。歯髄は硬い歯の構造に囲まれているため、炎症で内部が腫れても逃げ場がなく、ズキズキとした拍動性の痛みが現れます。
歯の根っこ周辺の炎症(根尖性歯周炎)
虫歯をそのまま放置したり、過去に神経を取り除く処置をした歯に細菌が侵入したりすると、歯の根の先端(根尖)周辺の骨の中に炎症や膿が溜まることがあります。これを「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」といいます。
歯を支える組織(歯ぐき、根っこの周りの骨や線維など)が炎症を起こしているケース(歯周病)や、歯の神経が死んでいるケースや既に神経を取っているが歯の周りの線維に炎症を起こしているケース(歯根膜炎など)も、夜間の激しい痛みの原因になります。痛み止めの薬が効くことがありますが、放っておくとひどくなるので、はやめに治療を受ける必要があります。
歯周病の急性症状・親知らずのトラブル
ふだんは慢性的に進行していた歯周病が、体調不良や疲れをきっかけに急性症状を起こすと、歯ぐきが腫れて強い痛みを生じることがあります。また、親知らず(智歯)の周囲に炎症が起きる「智歯周囲炎」も夜間に悪化しやすいトラブルのひとつです。
歯の痛みは口全体に広がり、どの歯が痛いかは自分でさえわからなくなることがあります。夜中に「どこが痛いのかよくわからない」と感じるのは、こういった理由からなんですよ。
受診できない夜間にまず試してほしい応急処置4つ
「痛みを和らげながら朝を待つ」ためにできることをお伝えします。あくまでもこれらは一時的な対処法であり、翌日以降に歯科を受診することが大切です。
①市販の鎮痛薬を用法・用量を守って服用する
ドラッグストアで購入できるアセトアミノフェンやイブプロフェン配合の鎮痛薬は、夜間の歯痛緩和に役立ちます。消炎鎮痛薬は痛みを弱くする作用がありますが、飲めば完全に痛みがなくなるということではありません。歯科医師・薬剤師の指示をしっかりと守って飲み、むやみに多く飲まないことが大切です。
既に処方薬を服用している方、胃腸の持病がある方は、服用前に添付文書をよく読んでください。服用を迷う場合は、翌朝の受診を優先しましょう。
②患部を冷やす(頬の外側から)
炎症がある部位の血流を少し抑えることで、痛みが和らぐことがあります。保冷剤をタオルに包んで頬の外側にあてる方法を試してみてください。このとき、直接患部を冷やしすぎないよう、間に必ずタオルを挟んでください。
ポイントは「ほんのり冷やす」こと。氷を直接口に含んだり、患部を強く冷やしすぎると逆効果になることもあります。
③痛い側で噛まない・患部に触らない
痛みがひどくなるおそれがありますので、できるだけかみ合わせず、痛い歯を使わないようにして、はやめに歯科医院で治療を受けてください。夜間の食事や水分補給は、患部を避けて行いましょう。また、指や舌で痛い歯を繰り返し触ることも刺激になるので避けるようにしてくださいね。
④頭の位置を少し高くして横になる
横になると血流の関係で痛みが強くなる場合があります。枕を少し高めにして上半身をやや起こした状態にすると、頭部への血流圧が下がり、痛みが和らぎやすくなることがあります。完全に平らに寝るよりも、やや上体を起こすイメージで試してみてください。
応急処置の方法をまとめると次のようになります。
| 応急処置 | 方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 鎮痛薬の服用 | 市販薬を用法・用量通りに服用 | 過剰服用・重複服用は禁止 |
| 患部を冷やす | 頬の外側からタオル越しに保冷剤をあてる | 直接冷やしすぎない |
| 患部を安静に保つ | 痛い側では噛まない、触らない | 舌や指で何度も触らない |
| 頭を高めにする | 枕を高めにして上半身を少し起こす | 完全に水平に寝ない |
やってしまいがちだけど避けたほうがいい行動
「早く楽になりたい」という気持ちからとってしまいがちな行動が、かえって症状を悪化させることがあります。夜間だけでなく、翌日の受診前まで気をつけてほしいことをお伝えします。
入浴・サウナで体を温める
「お風呂でリラックスすれば楽になるかも」と思いがちですが、体を温めると全身の血行が促進され、炎症部位への血流も増加します。その結果、炎症部位の圧力が高まり、痛みがかえって強くなる場合があります。一般に、急性炎症中は血行を促進すると痛みや腫れが悪化しやすいため、入浴・飲酒・激しい運動は控えることが勧められています。痛みのある夜はシャワーをさっと浴びる程度にとどめておきましょう。
アルコールを飲む
「お酒を飲めば眠れるかも」と思う方もいますが、アルコールは血管を拡張させるため、炎症部位の充血や腫れが増す可能性があります。また、市販の鎮痛薬を服用している場合、アルコールと組み合わせると副作用のリスクが高まります。歯痛があるときのアルコール摂取はやめましょう。
患部に薬を直接塗り込む
市販の「歯痛薬」をコットンや綿棒で患部に塗り込む方法を試す方もいますが、刺激の強い成分が歯肉や粘膜にダメージを与えることがあります。また、強い痛みがある状態でむやみに患部を触ることで、細菌が広がるリスクも否定できません。使用する際は添付文書に従い、適切な使い方を守ってください。
「痛みが治まった」からといって放置する
夜に痛んでも、翌朝には楽になっているケースがあります。これは炎症が治まったわけではなく、神経の壊死が始まったサインである場合があります。歯原性歯痛は、歯の中の神経(歯髄)や歯の周りの歯を支える組織(歯周組織)が原因となる痛みであり、歯科医師による歯科の治療によってのみ治まる痛みです。「痛みが消えた」からといって放置すると、根の内部で感染が進み、さらに大がかりな治療が必要になることがあります。痛みが落ち着いても、翌朝には必ず受診してください。
翌朝の受診前に知っておいてほしいこと
夜間の応急処置で朝まで乗り越えられたら、必ず歯科を受診しましょう。受診前に準備しておくと診療がスムーズになることをご紹介します。
症状をメモしておく
診察の際に「いつから」「どんな痛み(ズキズキ?ジーン?)」「何をすると痛いか(噛む・冷たいもの・何もしなくても)」「どこが痛いか」を伝えられると、診断の助けになります。夜中にメモ帳や携帯にメモしておくとよいですよ。
服用している薬があれば持参する
持病の薬を服用している方は、お薬手帳や薬の名前をメモしておきましょう。鎮痛薬との飲み合わせや、治療上の注意点を歯科医師が確認するために必要な情報です。
当院の診療時間と受診の流れ
駒沢大学駅から徒歩4分の当院「駒沢みんなの歯医者」では、平日(月・火・木・金)は20時まで診療しています。「昼間は仕事で行けない」という方にも対応しています。
急性期の歯の痛みには、まず問診と視診を行い、必要に応じて歯科用CTによる3次元撮影を実施します。CTを使うことで、レントゲンだけでは見えにくい根の状態や骨の変化を確認でき、原因の特定に役立ちます。また、根管治療(歯の根の内部の治療)が必要な場合は、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いた精密な治療を行っています。
麻酔注射の痛みが心配な方には、表面麻酔と電動麻酔器を組み合わせた方法で、注射時の痛みを抑える工夫をしています。「歯医者が怖くて行けない…」という方こそ、まず気軽にご相談ください。
まとめ
- 夜間の歯痛の主な原因は「歯髄炎」「根尖性歯周炎」「歯周病の急性症状」「親知らずのトラブル」。横になると血流が増して痛みが強くなりやすい。
- 夜間の応急処置4つ:市販鎮痛薬の用法・用量を守った服用/頬の外側をタオル越しに冷やす/患部を刺激しない/頭を高めにして横になる。
- やってはいけないこと:入浴・飲酒・激しい運動(血行促進で炎症悪化)、患部への無理な薬の塗り込み、「痛みが消えた」からといった放置。
- 応急処置はあくまで一時的なもの。痛みが落ち着いても、翌朝・翌営業日には必ず歯科を受診することが大切。
- 夜間の歯痛は放置するほど治療が大がかりになりやすい。定期的な予防歯科で「痛くなる前に防ぐ」習慣が根本的な解決になる。
夜間の痛みが落ち着いたら、翌朝お電話ください。駒沢大学駅から徒歩4分の「駒沢みんなの歯医者」では、平日20時まで診療しています。急な歯のトラブルも、まずはお気軽にご相談ください。歯科用CTやマイクロスコープを活用した精密な診査で、痛みの原因をしっかり見極めます。予防歯科についても、痛みが落ち着いた後のタイミングでご相談いただけます。
なお、夜間の歯の痛みを繰り返している方は、定期的な予防歯科でトラブルを未然に防ぐことが大切です。「どんなことをするの?」と気になる方は、予防歯科の内容って何をするの?具体的な治療メニューを紹介もあわせてご覧ください。
はじめて受診される方は、初めての方へ(初診の流れ)もあわせてご覧ください。
参考文献
[1] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「歯が原因ではない痛み(歯原性歯痛と非歯原性歯痛)」jda.or.jp
[2] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「お口の119 かむと痛い・歯が浮く」jda.or.jp
[3] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「薬剤(消炎鎮痛薬)」jda.or.jp
[4] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「非歯原性歯痛」jda.or.jp
[5] 厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」結果(概要)mhlw.go.jp