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歯石はどれくらいの期間で溜まる?付きやすさに差が出る理由

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「前回のクリーニングから、そんなに経っていないのに……」と、鏡を見て歯石が気になってしまうことはありませんか。同じくらいの間隔で通っているはずなのに、付き方に差があるように感じる方は少なくありません。

実は、歯石が付くスピードには唾液の性質や噛み合わせなど、いくつもの要因が関わっています。今日は、担当制で衛生士がついているからこそ見えてくる「その人ごとの歯石の付きやすさ」について、一緒に整理していきましょう。

歯石は歯垢の状態から早い場合で2週間ほどで硬くなります

歯垢が石灰化して歯石になるまでの期間を示した図解

歯石のもとになる歯垢(プラーク)は、歯磨きで落とし切れずに残ると数日で石灰化(唾液中のミネラルと結びついて硬くなること)が始まります。個人差はありますが、早いケースでは2週間ほどで硬い歯石に変化するといわれています。ですので「久しぶりに来院したから歯石が多い」だけでなく、「短い間隔でも歯石が付く」ことは十分にあり得るのです。

歯垢は食後数時間で形成され、そこから石灰化が進みます

プラーク(歯垢)とは、口の中の常在菌とその産生物からなる、歯の表面に付着した白く柔らかな沈着物で、食後数時間で形成されます[2]。この歯垢が磨き残されたまま歯の表面に留まると、唾液に含まれるカルシウムやリンと結合して硬くなっていきます。歯垢のうちであれば歯ブラシで落とせますが、石灰化が進むとセルフケアでは除去できなくなるのが大きな分かれ目です。

歯石になると歯ブラシでは取れず歯科医院でのケアが必要になります

歯石は歯の表面の石のようなものですが、ざらざらして内部にはすき間もあるためバイオフィルムができやすくなります。歯石は自分で取ることができないので定期的に歯科医院を受診して歯石を取ってもらうことが必要です。当院では、スケーリングだけでなく、専用パウダーと水で歯の表面を整えるエアフローも取り入れ、歯垢や歯石が再び付きにくい状態づくりを行っています。エアフローの仕組みについては歯科のエアフローって何?仕組みと効果、受ける前に知っておきたいことで詳しく紹介しています。

歯石取りとクリーニングは目的が異なるケアです

「歯石取り」と「クリーニング」は同じもののように思われがちですが、実際には対象や範囲が異なります。歯石という硬い沈着物を除去する処置と、歯の表面をなめらかに整える処置の違いについては、歯石取りとクリーニングの違いって何?使い分けを解説で整理していますので、気になる方は合わせてご覧ください。

唾液の量・性質や噛み合わせによって歯石の付きやすさに差が出ます

唾液腺の開口部に近い部位に歯石が付きやすいことを示す対比イラスト

同じように歯磨きをしていても、歯石が「すぐ付く方」と「なかなか付かない方」がいます。これは唾液の量やねばりけ、噛み合わせによる自浄作用(食べたり話したりする動きで口の中の汚れが洗い流されること)の差が影響しているためです。

唾液の量や粘りけによって石灰化の進みやすさが変わります

歯石は歯周疾患のリスク因子の一つであり,歯石の沈着にはプラークの付着と唾液性状の関わりが大きいとされる研究があり、唾液流出量,唾液緩衝能,唾液pHおよび唾液の粘稠度と,歯石沈着との関連が検討されています[1]。その結果として、唾液粘稠度の「さらさら・ふつう」唾液のものに有意に歯石沈着が多かったという報告もあり、唾液がさらさらしている方ほど歯石が付きやすい傾向があると考えられます。一方で、この研究ではデンタルフロス使用グループでは,歯石増加率で有意な歯石沈着抑制がみられたことも示されており、フロスなどの補助清掃用具を使う習慣が歯石予防に役立つことがうかがえます。

唾液腺の開口部に近い部位ほど歯石が付きやすい傾向があります

唾液には自然に歯の表面を洗い流す働きがありますが、唾液腺の出口に近い場所ほど、唾液中のミネラルに触れる機会が多く、石灰化も進みやすくなります。具体的には、下の前歯の裏側や上の奥歯の外側などが該当し、丁寧に磨いているつもりでもこうした部位には歯石が集まりやすいのです。

噛み合わせのバランスが崩れていると汚れが残りやすい部位が生まれます

噛み合わせが偏っていたり、歯並びが重なっている部分があると、その歯だけ自浄作用が働きにくくなり、歯垢が停滞しやすくなります。結果として、その部位だけ歯石が付きやすくなることも珍しくありません。歯周病そのものの予防方法については、歯周病予防で大切なことは?効果的な予防方法を紹介でも触れていますので、気になる方はご参照ください。

担当制の衛生士が同じ視点で見続けるからこそ変化に気づけます

歯石の付き方には個人差があるとお伝えしましたが、それを正確に把握するには「同じ人が、同じ基準で、継続的に観察する」ことが欠かせません。当院では毎回同じ歯科衛生士が担当する体制をとっており、患者さんごとの「付きやすい部位」「付くスピード」を積み重ねて把握できるようにしています。

前回と今回を比べることで個人の付着パターンが見えてきます

初診の1回だけでは、その方の歯石が「速いタイプ」なのか「もともと少ないタイプ」なのか判断がつきません。担当制で同じ衛生士が継続して診ることで、「この方は下の前歯の裏側に集中しやすい」「この間隔だと奥歯の外側にやや付きやすい」といった、その人固有の傾向が見えてきます。この積み重ねが、通院間隔の提案にもつながっています。

歯石が付きやすい方には通院間隔の見直しを提案しています

歯石の付きやすさに個人差がある以上、通院の間隔も一律である必要はありません。当院では基本的に3〜4ヶ月に一度の定期検診・メンテナンスを推奨していますが、唾液の性質や噛み合わせの影響で付着が早い方には、間隔を短くする提案をすることもあります。予防歯科の通院頻度の考え方については、予防歯科の頻度はどのくらい?適切な通院間隔を解説にまとめていますので参考にしてください。

歯石が多く見つかっても慌てず一緒に対策を考えます

歯科検診を受けている人の割合を年齢層別、性別にみると、20~50代のとくに男性が、ほかの世代や女性に比べてやや低いという調査結果もあり、忙しい時期に検診が後回しになるのは自然なことです[3]。ただ、久しぶりの来院で歯石が多く見つかっても、それは「サボった証拠」ではなく、次からのケアの間隔を一緒に見直すきっかけになります。担当制だからこそ、その方に合わせた声かけができると感じています。

まとめ

  • 歯垢は食後数時間で形成され、早い場合は2週間ほどで硬い歯石に変化することがあります
  • 歯石は歯ブラシでは除去できず、歯科医院での定期的なケアが必要です
  • 唾液の量やねばりけ、噛み合わせのバランスによって歯石の付きやすさには個人差があります
  • 唾液腺の開口部に近い部位(下の前歯の裏側・上の奥歯の外側など)は歯石が付きやすい傾向があります
  • 担当制の衛生士が継続して観察することで、その人ごとの付着パターンに合わせた通院間隔を提案できます

ご自身の歯石の付きやすさが気になる方、通院間隔を見直したい方は、駒沢大学駅徒歩4分の駒沢みんなの歯医者へお気軽にご相談ください。院長・濱田潤二をはじめ、担当制の歯科衛生士が一人ひとりの唾液の性質や噛み合わせを踏まえたケアをご案内しています。初めての方へ(初診の流れ)からご予約・お問い合わせいただけます。

駒沢みんなの歯医者に相談する

参考文献

[1] J-STAGE「齲蝕リスク評価による若者における歯石沈着の予測性」jstage.jst.go.jp

[2] e-ヘルスネット(厚生労働省)「プラーク / 歯垢」kennet.mhlw.go.jp

[3] e-ヘルスネット(厚生労働省)「歯周病の予防と治療」kennet.mhlw.go.jp

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